伊藤忠商事「レニュー」/置き配用バッグに採用/社会的課題解決を支援

2020年10月09日 (金曜日)

 伊藤忠商事が手掛ける再生ポリエステル素材「レニュー」が、荷物の再配達をなくすための置き配用バッグ「OKIPPA」(オキッパ)に採用された。バッグを製造・販売するYper(イーパー、東京都渋谷区)とパートナーシップを結び、配送業界の再配達問題の解決を支援する。レニューをファッションだけでなく、さまざまな社会的課題の解決につながる用途にも提案し、循環型経済の構築に貢献する。

 レニューは、衣料品の生産で発生する端切れやポリエステル素材の使用済み衣料品を原料とする。オキッパ・バッグの材料をレニューに変えることで、石油など化石燃料の使用量と衣料品の廃棄量を削減する。オキッパ・バッグ15万個にレニューを使用すれば、廃棄物の再利用量はTシャツ6万3690枚に換算できるという。

 電子商取引(EC)の拡大で荷物の配達量が増えるのに伴い、配送業者にとって負担となる再配達は社会的問題に発展している。消費者に対しても、不在でも荷物を置いていく「置き配」への理解が求められる中、安心して置き配を受けられるツールとしてオキッパ・バッグが誕生した。

 同製品は、つり下げ式簡易宅配ボックスで、国内の主要配送会社も既に使用している。スマートフォンと連動して、荷物の受け取りに関する通知を確認できる。盗難防止の鍵も取り付けられた。

 将来的には、オキッパ・バッグの回収・再利用の実現も目指す。