ユニコ/店内で際立つデザインに/イトーヨーカドーの新制服

2019年11月05日 (火曜日)

 伊藤忠商事100%子会社でユニフォームの企画・製造・販売を手掛けるユニコ(東京都中央区)は、イトーヨーカ堂が1日から全国のイトーヨーカドーで使用する新制服を受注した。イトーヨーカドーが制服を刷新するのは29年ぶり。2020年に迎える創業100周年に合わせ、来店客が従業員に親しみを覚えてもらえるデザインに仕上げた。

 新制服は、食品売り場の生鮮担当者を除く約2万人の従業員が着用している。さまざまなテナントが入居する店内でも、来店客が一目で見分けられるように、男女で水色を基調とした統一のデザインを取り入れた。

 素材はポリエステル100%。前面に赤のラインを配置し、視認性を高めた。裏地を2重構造にし、脇汗パッドも付けて汗染みを目立たせないようにした。女性用スカーフには、シンボルのハトマークをあしらった。

 今回の案件には、クリエーティブな視点から社会問題の解決に取り組むリバースプロジェクト(東京都港区)と共同で取り組んだ。プレゼンでは、コンセプトを設定する段階から、「品質重視の企業姿勢が消費者に伝わっていない」と課題を提示するなど、踏み込んだ提案を行った。

 活発な議論を経て、社是の「信頼と誠実」を表現した制服を完成させることができた。デザイナーの渋谷美佐氏が提案したダンガリー調の仕上がりも、従業員から支持されていると言う。