トンボ/20年6月期、売上高398億円計画/利益重視の経営進める

2019年10月01日 (火曜日)

 トンボは2020年6月期連結決算で売上高398億円を計画する。瀧本の子会社化で連結対象子会社が既存の26社から35社に増え、今期スタートさせた3カ年の中期経営計画では22年6月期には400億円の売上高を目標にする。瀧本は今期も赤字見通しで、グループ全体でも20年6月期は減益を見込むが、近藤知之社長は「利益重視の経営を進める」と話し、21年6月期には増益への転換を目指す。

 瀧本を除くトンボグループの19年6月期連結決算は売上高291億円(前期比2・6%増)、営業利益13億円(17・2%減)、経常利益14億円(11・8%減)、純利益9億1千万円(16・5%減)と増収減益だった。スクールなど主力3事業とも堅調に売り上げを伸ばし、4期連続で増収となったが、物流コストの増大や人件費の増加で2期連続の減益だった。

 瀧本単体の19年6月期決算は売上高91億円(4・6%減)、営業損失2億3700万円(前期3200万円の黒字)、経常損失2億600万円(同5900万円の黒字)、純損失3億3100万円(同2300万円の黒字)の減収赤字。トンボグループと瀧本単体の単純合算では売上高382億円、経常利益12億円だった。

 20年6月期連結決算から瀧本の子会社8社を含む決算に変更し、売上高398億円、営業利益10億円、経常利益11億円、純利益6億円を目指す。

 中期経営計画では、引き続き「ファーストコールカンパニーの確立」を目標に掲げる。組織改革でデリバリー体制を強化。10月から横浜ブランチ(横浜市)を東京本社に吸収し、売り上げの拡大が望める大都市圏への販売力を強める。

 瀧本とは制服モデルチェンジ校の獲得など販売面では「トンボと瀧本どちらかで獲得していく体制」(近藤社長)を構築していくが、モノ作りでは工場間の交流など連携しながら「生産性を上げる努力をする」方針。瀧本の今期の黒字化は難しいとの見通しを示すが、21年6月期には黒字化を目指す。

 9月27日に瀧本の新社長に就いたトンボの藤原竜也常務は、「得意先や学校、人材など瀧本には資源が十分ある」と指摘。「現場を知って、今以上に現場を活性化させていていくことがキーポイントと思っている。しっかりやっていきたい」と抱負を話した。