伊藤忠 北陸藤花会/新たな挑戦に産地の力を/新会長に川田征利氏

2019年07月10日 (水曜日)

 伊藤忠商事が北陸産地の繊維関連企業と構成する「北陸藤花会」は8日、金沢市内のホテルで2019年度総会を開いた。総会では稲山幹夫氏(稲山織物社長)に代わり、川田征利氏(ケーシーアイ・ワープニット社長)が会長に就く人事が承認された。

 総会後の懇親会であいさつした伊藤忠商事繊維カンパニー繊維経営企画部長兼CP・CITIC戦略室の橋本徳也氏は、「米中貿易摩擦も背景に東南アジアへの生産地シフトが進んでいる。当社も以前からベトナムなどに投資して準備をしてきたが、“箱”だけで商いができる時代ではない。次世代型ビジネスとしてプラットフォームを作ることが大事」と指摘した。

 「その上で環境配慮商材の開発や電子商取引(EC)の活用などに力を入れていく」と方向を示した。マーケットインの発想でプラットフォームを作ることを主な目的に今年度から新設された第8カンパニーがその担い手の一つになると説明。こうした新たな挑戦に向けて「産地の皆さまの力が必要」と強調した。

 懇親会前には伊藤忠総研の上席主任研究員、石川誠氏による「最近のわが国貿易動向」と題した講演会も行われ、約100人が参加した。