トンボ/昇華転写や「ピストレ」提案/体育着の変遷も紹介

2019年07月05日 (金曜日)

 トンボは、2020年のスクールスポーツウエアの入学商戦で、昇華転写プリントや、軽量でかさばらないウエア「ピストレ」を提案する。ラグビーW杯や東京五輪・パラリンピックを控え、スポーツへの関心が高まる中、機能とデザインに優れた商品を打ち出す。

 昇華転写プリントは、文字や写真といった細かいデータや、グラデーションを忠実に再現できる特徴がある。同社は、岡山県の美咲工場にプリンターや裁断機など昇華転写プリントの専用設備を置く。担当者は「体育着だけではなく、マーチングバンドやチアリーディングなど部活動のウエアとして採用する学校も増えてきた」と説明する。

 3、4の両日、東京都内で開いた「トンボスクールウエア総合展示会2019」では、軽量でかさばらない生地「ピステックス」を使った、ピストレと昇華転写プリントの組み合わせを紹介した。

 ピストレは薄いが、風を通さないため、北海道などの寒冷地でも採用実績がある。生地のバリエーションも豊富で、撥水(はっすい)タイプや、裏起毛、制電機能タイプなど4種類を展開する。

 主力の自社ブランド「ビクトリー」や、ライセンスブランドの「ヨネックス」も新規の採用校数を伸ばしている。

 総合展では、日本の体育着の変遷も紹介した。1905年(明治38年)に、日本に紹介された「セーラー&ブルマー」から始まり、64年の東京五輪で金メダルに輝いた日本女子バレーチームが着たブルマー、89年のデザイナーズブランド全盛のころのウエアなどを展示した。

 近い将来、体育着に活用される可能性がある製品として、熱中症の予防に役立つウエアラブル端末も提案した。