伊藤忠商事/独発ECサイトと業務提携/ブランド事業の多角化図る

2019年04月15日 (月曜日)

 伊藤忠商事は12日、会員制オンラインブティック「ミレポルテ」を運営するB4F(東京都渋谷区)と資本・業務提携契約を結んだと発表した。両社は互いに持つブランドビジネスと電子商取引(EC)サイト運営のノウハウを融合させながら、ブランドEC事業の多角化を図る。

 B4Fは、ドイツ・ベルリンで開設された会員制オンラインブティック「ブランズ・フォー・フレンズ」の日本国内の運営会社として2010年に設立。14年に業容拡大を目指す姿勢を示すため、「千の扉」を意味するミレポルテに改称。現在は、ファッションのほか、インテリア、食品、家電などライフスタイル全般にわたって商材を取り扱っている。

 今回の提携に先駆け、伊藤忠商事の子会社でグループ社員向け生活関連用品のセールなどを手掛ける、シーアイ・ショッピング・サービスが、B4Fと業務提携。オムニチャネル化に向けた取り組みを始めている。

〈米「ブルックス」導入〉

 伊藤忠商事はこのほど、米国ランニングシューズブランド「ブルックス」の日本市場での独占輸入販売権を取得した。アキレスを通じて20春夏シーズンに本格展開を開始し、3年後に小売価格ベースで売り上げ30億円を目指す。

 ブルックスは、1914年にシューズの製造を開始し、70年代には世界初のEVA(エチレン・ビニール・アセテート)ソールを使ったランニングシューズを開発したことで知られる。その後も3Dスキャンによるフルカスタムランニングシューズなど数多くの革新的な機能を生み出してきた。

 現在は世界50カ国以上で支持される本格派ランニングシューズブランドへと成長を遂げ、環境配慮型の商品開発や取り組みも進めている。

 伊藤忠は、アキレスとの連携でイベントを開催するなどブランドの世界観を訴求することで「さらなるブランド価値向上と認知度拡大に取り組む」考え。販路は専門店のほか、ファッション感度の高いセレクトショップを想定する。