伊藤忠19春夏素材展/次世代素材とシステム提案/環境に配慮し効率化支援

2018年05月25日 (金曜日)

 伊藤忠商事繊維カンパニーのファッションアパレル部門は、製品OEM/ODMの19春夏向けに次世代の技術や機能にこだわった素材とシステムなどを提案する。素材では環境に配慮した合繊素材のリサイクルやオーガニックコットン、プロジェクトについては、業界初の量産型靴下インクジェットプリンター、ITでPLM(製品のライフサイクル管理)を行うソリューションなどを提供する。今日25日まで東京本社(東京都港区)で開催の19春夏素材展示会で披露している。

 合繊素材のリサイクルは、店頭などで回収した衣服から高品質のポリエステル原料を製造し、新しい服を作る日本環境設計と協業。回収、原料・製品生産、販売などに共同で取り組む。

 オーガニックコットンについては、着手して10年目となる節目の年として、環境意識が高いアーティストによるライブコンサートのグッズへの採用、セレクトショップでの理解促進などを通じ、ベーシックなカットソー素材を軸に展開を強化する。

 靴下プリンター「ギンガ」は、東伸工業と共同開発した。らせん状にプリントする方式を採用することで、従来の片面ずつ印刷する工程を省き、柄の重なりや白抜けがなくなり、生産性と品質を向上させた。米国でデモ機が稼働しており、国内での拡販を図る。

 PLMソリューションでは、縫製糸で世界最大手の英コーツ社の子会社が開発したPLMシステム「ビジョン」「エボルブ」を提供する。ビジョンはアパレル小売り、メーカー、商社など、エボルブは生産工場が対象。同システムにより、注文確認プロセスの速度・精度や生産性などを向上させ、ファッション産業の業務効率化を支援する。