年頭所感

2018年01月05日 (金曜日)

〈「強い現場力」基盤/東レ 社長 日覺 昭廣 氏〉

 電気自動車など環境配慮型への消費・生産のシフト、人口動態に応じた医療・健康ニーズはますます高まる。新興国の生活高度化でこの動きは加速する。先端材料、グローバルな事業基盤などグループの強みを発揮して、こうした需要を最大限に取り込む。素材には社会を本質的に変える力がある。社会・経済の課題解決には技術革新での新価値創造しか道はない。各個の職務での「強い現場力」を基盤に、先を見据え、粘り強く執念を持って、全社一丸で取り組む。

〈未来の社会を支える会社/帝人 社長 鈴木 純 氏〉

 2018年で創立100周年だが、これはゴールではなく、今後の100年、その先の未来へのスタート。17年度からの中期経営計画は「未来の社会を支える会社」になる長期ビジョン実現の実行計画であり、成長・発展戦略の実現と、それを支える経営システム基盤強化を進める。その成否は、10年後の目指す姿を達成し、次世代に引き継いで始めて評価される。短期的業績に一喜一憂せず、長期的視点を持って、やるべきことを着実に遂行する。

〈事業基盤強化に絶好/三菱ケミカルホールディングス 社長 越智 仁 氏〉

 2018年は経済の安定が見込まれ、事業基盤強化に絶好の年。一方、科学技術進歩による新たな価値創造が、市場や生活を抜本的、不可逆的に変化させており、この波に乗り遅れれば持続的成長はなしえない。(1)成長を確実につかみ取るため、健康経営による人材育成と活用(2)真のダイバーシティー確立(3)ITシステム高度化とデジタルトランスフォーメーション推進――の基盤強化に取り組んでいきたい。

〈強い・良い会社作り/東洋紡 社長 楢原 誠慈 氏〉

 2018年は、構造改革後に成長軌道に乗せる現中計が終わり、成長を実現する新中計が4月にスタートする節目の年。新中計はメリハリ・重点化で事業効率向上を目指す。収益力の高い、強い会社作りに加え、その土台の良い会社作りも進める。安全・防災・品質を最優先に、CSR・コンプライアンスも重んじ、生き生きと働ける職場。誰もが誇りに思える東洋紡を築きたい。

〈飛躍へ基礎固める/クラレ 社長 伊藤 正明 氏〉

 新中期経営計画が始動する年であり、26年の創立100周年に向けた長期ビジョンのスタートにも当たる。各事業部・本部、各事業所、各関連会社が策定した戦略と計画した施策を着実に遂行し、大きな飛躍への基礎固めの年にしたい。買収を決めたカルゴン・カーボン社との統合作業も実行し、真にグローバルな企業グループとして発展するよう着実に前進する。

〈気を緩めず力を結集/ユニチカ 社長 注連 浩行 氏〉

 今年は中期経営計画の初年度着地の年で、その進展いかんでわれわれの真価が問われる。最終年度の19年度は創立130周年、ユニチカ発足50周年の節目。前中計と現中計でグループ収益力、財務体質改善に手応えを感じる。順調なスタートを切った17年度も、気を緩めず、グロース、グローバル、ガバナンスの三つの“G”で「ネクストステージ」を迎えられるよう、力を結集し取り組む。

〈積極的な進化の一年/伊藤忠商事 社長 岡藤 正広 氏〉

 ビジネスモデルを積極的に進化させる一年にしたい。世界では「第4次産業革命」とも呼ばれるようなビジネスモデルの変化が起き、今年は特に大きな変化の年になるはず。これからは「稼ぐ」も進化させる必要がある。常に何か新しいことに挑戦するというハングリー精神を忘れず、とにかく試行錯誤してやってみることを心掛けたい。

〈変革の意識を持って対応/蝶理 社長 先濵 一夫 氏〉

 今年は設立70周年という節目の年。中期経営計画にある通り「躍進の時代」から「変革の時代」に変わる節目の年にしたい。日本企業の増収要因は海外事業にあるが、いずれ下降局面が訪れると推測できるが「変革の意識」を持って対応すれば乗り越えられる。連結グローバル経営・事業軸運営を推進し、海外事業を中心に事業拡大を目指していく。