伊藤忠/機能強化、製品企画力でメンズカジュアル深掘り

2017年02月06日 (月曜日)

 伊藤忠商事でチェーン店や量販店向けOEM・ODMを手掛けるファッションアパレル第三課(FA3課)は、製品企画の精度を高めた提案で取り組み強化を目指す。ASEAN地域の生産基盤に企画力強化で付加価値を高める。17秋冬向けでは「ワークライフバランス」やビジネスウエアの多様化を重視し“オン”と“オフ”両面に対応できる製品仕様の作り込みを進めた。

 製品企画は30代~40代男性向けのビジネスウエアを中心に構成した。重衣料では、17春夏に続きニット素材使いでラインアップを拡充。イージーケア機能を訴求する。春夏は強撚でドライタッチを特徴とするものにし、秋冬では紡毛調ポリエステルなど北陸産地のニッターと開発したウール調素材をそろえた。

 出勤前後の活動が多様化するライフスタイルに合わせ、オンとオフ両面に対応できる製品仕様の企画にも取り組み、メンズカジュアルを掘り下げる。ナイロン素材とポリエステル素材を表裏で使い分けたリバーシブルのドリズラージャケットのほか、ライナー単品の完成度を高めた3ウエーコートなどを提案した。

 FA3課の縫製拠点は重衣料がベトナム、メンズカジュアルがミャンマーを主力とする。ASEAN地域で保有する生産背景を基盤に、付加価値となるプラスアルファの機能強化を、顧客ニーズや消費者動向に応じたスタイリングや製品仕様の企画力で高める。