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サステ重視で制服刷新/大豊建設

2024年04月26日 (金曜日)

 土木建築業の大豊建設(東京都中央区)は、ユニフォームを30年ぶりにフルリニューアルし、今月から着用を開始している。作製に当たっては、現場の声を参考に安全性や機能性に加え、性別を問わない着心地の良さとデザイン性を追求し、サステイナブル社会の実現を目指した。

 リニューアルは、土木、建築、管理、企画本部の4本部からなる計8人のユニフォームリニューアルのプロジェクトチームが中心となって進めた。新たなアイテムと初回導入点数は、冬ブルゾン約3600点、夏シャツ約3700点、冬と夏用カーゴパンツ各3400点。他にエアリージャケットとポロシャツの導入を予定する。

 これまではシーズン通じてパンツが1種類しかなかったことから、季節を問わず快適な作業ができるよう夏、冬用を制作。各ユニフォームは通気性のあるストレッチ素材とし動きやすさにこだわった。フルハーネスに対応する縦ポケットや、パンツにカーゴポケットを実装するなど現場に必要な要素も取り入れた。

 カラーは、上着は清潔感のあるライトグレー、ズボンは下着が透けにくいネービー。ボタン、チャック、パイピングに「大豊カラー」であるエンジを使用し個性を出した。

 環境への配慮では、ユニフォーム素材の大部分に、植物由来合成繊維の東レ「エコディアPET」を採用。原料の30%を占めるエチレングリコールを植物由来に変えた植物由来PET繊維で、植物は空気中の二酸化炭素を吸収して成長するためCO2排出量の削減に貢献できる。

 これまでユニフォームは産業廃棄物として処理していたが、今回のリニューアルではJEPLAN(ジェプラン、旧日本環境設計)の「ブリングユニフォーム」回収スキームを利用し資源循環に寄与する。