「チンテ・テクテキスタイル」開幕/大手不織布メーカーが出展/来場者はやや低調

2021年06月24日 (木曜日)

 【上海支局】産業用繊維・不織布の国際見本市「第15回チンテ・テクテキスタイル・チャイナ」が22日、中国・上海の上海国際博覧中心で開幕した。展示面積は2万5千平方メートルで、地場の大手不織布メーカーなど国内外約500社が出展している。新型コロナウイルス禍を受け、マスクや防護服向け不織布の出展が目立つが、来場者の出足はやや低調だ。会期は24日まで。

 同展はドイツ・フランクフルトで開かれる「テクテキスタイル」の中国版で、従来は2年に1回だったが、今回展は昨年に続き2年連続となった。

 昨年9月2~4日に開かれた前回展では、医療用品・防護設備コーナーが新設され、複数の欧州大手機械メーカーが出展した。今回展は同コーナーは設けられず、海外出展者も少ない。

 初日の来場者は、前回展より少なかったもようだ。マスク市場が供給過剰に陥り、低迷していることが展示会に影響している可能性がある。

 目立ったのは、地場大手素材メーカーの出展。大型ブースを構え、不織布や原糸、産業用生地などを訴求している。

 浙江金三発衛生材料科技は、おむつ向け不織布をメインに訴求。佛山市南海必得福無紡布は、ガウンなど医療用途向け不織布を前面に打ち出している。

 天鼎豊非織造布は、ガラス繊維で強化したタイヤコード織物を出展。浙江海利得新材料は、工業用途のポリエステル長繊維と、産業用途の高強度生地を前面にアピールする。